拍手その4

質問 あなたの今年の初夢は?

昇    「大きな壷があってさ、中のぞいたら黒くてうねうねしたのがあった。
      で、思い切ってひっくり返してみたら中身は大量の胃薬と毛生え薬が……」
シェリア 「ノボル……(ほろり)」
シェーラ 「…………(肩をポンと叩く)」
昇    「いや、夢だから。っつーか、まだハゲてない!」
アルベルト「『まだ』というところにいっぱいいっぱい感を感じさせますね」
昇     「…………」
シェリア 「アタシが買ってきたほうがいい?」
アルベルト「そうですね。今後のためにぜひお願いします」
昇    「いらんっ!」



質問 あなたの今年初めて嬉しかったことは?

春樹「お年玉もらった時に決まってるでしょ」
夏樹「他は?」
春樹「おせち料理がおいしかったとかみんなで初詣行ったとか」
夏樹「小学生の発想だな」
春樹「ああ、でもちゃんとお願いしたよ? なつくんが怒りっぽくなくなりますようにって」
夏樹「蹴っていい?」
春樹「冗談冗談。あともう一つ、お父さんもお母さんも夏樹も元気でいられますように」
夏樹「…………」
春樹「なつくん照れてる?」
夏樹「別に(そっぽ向いて)」



質問 今年の目標は?

夏樹 「大学合格」
昇  「まだ高二じゃん。っつーか、夏兄って進学希望だったんだ」
夏樹 「そう」
昇  「春兄は?」
春樹 「内緒♪」
昇  「語尾に『♪』マークつけられても(汗)」
春樹 「じゃあ内緒☆」
昇  「そーいう問題でもない。それで夏兄、大学進んで何になるつもり?」
夏樹 「……いいだろ別に」
春樹 「隠すようなことじゃないでしょ。じゃあ僕が教えてあげる。なつくんさぁ――」
夏樹 「春っ(顔赤くして)!」
春樹 「うわ。マジギレ。ごめんのんちゃん今日はパス」
昇  「……一体何になるつもりなんだ?」



質問 あなたが今年一番嬉しかったことは?

まりい 「空都(クート)のみんなと地球でお正月を迎えられたことかな」
ショウ 「まさか俺まで地球に来るはめになるとは思わなかったからな」
まりい 「ほんとだね。でもこうしてショウと一緒にいられてよかった」
ショウ 「一年前はそんな状態じゃなかったからな」
まりい 「うん。今年もよろしくね(笑顔で)」
ショウ 「……よろしく(そっと手をとる)」

シェリア(ホント。人間一年もあれば成長するものなのね。あの二人がついにここまで!)
昇   (あのさー。覗き見するなって前も言ったと思うけど)
シェリア(お正月なんだしかたいこと気にしちゃダメよ)
昇   (正月関係ないだろ。っつーか、なんでフラれた相手のこんな場面にばっか出くわすんだオレ)



質問 あなたの今年の目標は?

昇    「強くなる。カッコいい男になる!」
シェーラ 「前者は死を覚悟して鍛錬すれば可能性があるかもしれないが後者は無理だ」
昇    「じゃあ彼女作る」
諸羽   「この状況でどうやって?」
昇    「脱・へたれ……」
アルベルト「それが一番難しいでしょうね。あなたはすでに情けないキャラということで確定していますから」
シェーラ 「むしろ自覚していたということを賞賛すべきではないのか?」
アルベルト「そうですね。何事も認めることが大切ですから」
シェーラ 「認めたからといってどうにかなるという問題でもないがな」
ショウ  「……大丈夫か?」
昇    「ショウ、うう……(漢泣き)」
シェリア 「いーの? 彼氏取られてるわよ?」
まりい  「うん。でも……」
シェリア 「まったく。泣く暇があったらなんとかしなさいよね。……待ってるんだから」
昇    「ふへ(情けない顔で)?」