拍手その9

その1 昇くんからショウくんへの質問

昇  「ショウってさ、まりいと二人で旅してたよな?」
ショウ「正確にはシェリアもいたし、姉貴やセイもいた」
昇  「けど、二人だけのこともあったんだよな」
ショウ「それは……」
昇  「あったんだよな(詰め寄って)?」
ショウ「……それなりには」
昇  「身内として聞きたい。姉貴に変なことはしなかったよな」
ショウ「ちゃんと宿に泊まった。野宿の時だってお前の思ってるようなやましいことはしてない」
昇  「本当だろーな」
ショウ「当たり前だ。なんでそうつっかかるんだ」
昇  「いーだろ! そーいうお年頃なんだよ!」
ショウ「……俺もお前と同じ歳だけど」


その2 シェリアさんからまりいさんへの質問

シェリア「ねぇシーナ。シーナとノボルって姉弟なのよね?」
まりい 「うん」
シェリア「その……二人っきりってこともあったの?」
まりい 「うん」
シェリア「ホント!?」
まりい 「うん。お父さんとお母さんが旅行で留守にしてたから」
シェリア「それで(固唾をのんで)?」
まりい 「昇くんに勉強みてもらったの。テスト前だったし」
シェリア「他には?」
まりい 「料理教えてもらった。昇くんって上手だよね」
シェリア「他には?」
まりい 「『いいお嫁さんになれるね』って言ったら笑ってた」
シェリア「……ダメよ。せめて『いい主夫になれるね』じゃなきゃ」


その3 昇くんから春樹さんへの質問

昇 「二人の力関係ってどーなの?」
春樹「ズバっといたいこと聞くね。のんちゃん」
昇 「いやー、なんか気になって。で、どーなの?」
春樹「それはもちろんお兄ちゃんの僕――(その後ゴンという音が)」
夏樹「昇、来てたのか」
昇 「夏兄、春兄踏んでる(汗)」
夏樹「気のせいだ」
昇 「けど足――」
夏樹「何か言ったか(淡々と)?」
昇 「言ってないです」
夏樹「なるべく遅くならないようにしろよ(ガチャっとドアを閉める)」
春樹「……こーいうことデス」
昇 「……よーくわかった」


その4 ?さんからアルベルトさんへの質問

アルベルト「『弟子の髪は本当に禿げるんですか』か。困ったものですねえ」
昇    「待て! その質問どっからわいてきた!」
アルベルト「ずいぶん前からあったじゃないですか。現に気にしているのは事実みたいですし」
昇    「気にしてない! 気にしてたまるか!」
アルベルト「そもそもどうして気にしてるんです」
昇    「…………」
アルベルト「どうなんです?」
昇    「実は、こ……」
アルベルト「こ?」
昇    「…………」
アルベルト「どうしました?」
昇    「なんでもない! とにかくオレはまったくこれっぽっちも髪の毛のことなんか気にしてないからな(ダッシュ)!」
アルベルト「しっかりばっちり気にしているようですね」


その5 弟子と愉快な仲間達から師匠への質問

その1「納得いなかい。なぜ私が貴様の仲間にならなければならぬ」
弟子 「いいじゃん。家訓にあるぜ? 仲良きことは美しきかなって」
その2「それ家訓じゃなくて日本のことわざ」
その3「俺も同感です。どうして俺がこの人の仲間に分類されなきゃいけないんですか」
弟子 「ああっ。お前までそんなこと言うんだ。せっかく友達になれたのに」
その3「あなたと友達になった覚えはありません!」
弟子 「姉ちゃん言ってたぞ? 波長があったら何がなんでも友達になりましょうって」
その3「俺とあなたは全く波長があってません!」
その1「貴様は他人の言葉しか語れないのか」
弟子 「じゃあ、えーと。……一目ぼれです。僕について来てください?」
その1「変なこと言うな(顔真っ赤にして)!」
その2「なんかもう収集つかなくなってわね(遠目に見ながら)」
師匠 「あのー。俺への質問は?」